清春白樺美術館(きよはるしらかばびじゅつかん)セザール作「親指」
今では北杜市の一部となった旧長坂町の清春地区に、清春芸術村があります。このあたりは八ヶ岳と南アルプスに挟まれた台地状の高原にあたり、森や牧場や高原野菜の畑が織りなす長閑な田園風景が広がる風光明媚な地域で、銀座の吉井画廊のオーナーがこの豊かなロケーションを甚く気に入り、交流のあった白樺派の文人たちが果たせなかった「夢の美術館」を具現化するべく廃校になった旧清春小学校の敷地を買い取って、美術館建設を進めたのがその始まりだそうです。 北側に広がる白樺林の中に、一部二階建ての横長の建物で、設計はMOMAのリニューアルでも知られる谷口吉生、内部は白樺派の文人達が愛した印象派の作品や、白樺派と交流のあった梅原龍三郎や岸田劉生の絵画が中心で、作家たちの自筆の原稿や手紙等も展示されています。展示室はそう広くは無いのですが、キュービズム的な立方体を巧妙に組み合わせて展示空間に変化を与え、外..